滋之と勉は厳しい野球部の練習にも耐え、進級もこなしていった。
そして4年生となった夏、2人は就職活動も無事に終えたのであった。
「大手製造企業かあ。ずいぶんいいとこに決まったな、滋之。」
勉は羨ましそうに滋之に声をかけた。
「お前も地元の警備会社に無事に決まってよかったじゃないか、勉。」
滋之は勝ち誇ったように勉に声をかけた。
しかしこの時点では、2人の進路選択が正しかったかどうかはわからなかった。
入社してから3年後、ともにフリーターとなるまでは・・・。
そしてその時、柴崎邸殺人事件が2人を待つのである。